コロナ戦争勝利法(呼吸器内科専門医より)

半生を呼吸器内科医として歩んだ元大学病院長が、大敵コロナ鎮圧の才略を追います

33 コロナ戦争は長期戦、備えあって憂いなし

 先の戦争の日本は(我が国の戦いは全て成功し、皇軍大勝利)の前提で作戦がねられ、「作戦が失敗した場合、被害を最小化するのはどうしたらよいか?」というタイプの参謀は嫌われていたそうであります。
 かつて東京医科大学在職中、防衛医科大学にて危機管理の勉強をしましたので、教授会で何かと最悪の事態を想定して発言すると、学長に「不吉なことを言うな」と叱咤され、不興をよくかいました。

 

 今の日本はコロナ感染者も減少し、緊急宣言も解除され、このまま夏には終息すると思っている人が多いと思われます。現在の国会は、検事総長問題と給付金・補助金の予算の話ばかりで、第2波の備えの話はほとんどありません。
 そもそも従来型コロナウイルスは秋から冬にかけ流行しますから、新型と重なれば第2波は必然的に起こります。

 日本人の心理としては「不吉なことをいうと凶事を招く」ということなのでしょうか。
 今はコロナ戦争長期化に備え、特に手がついていない医療体制のソフト面の備えが早急に必要であると思われます。

 

 やっと乗り越えた感染第1波の山ですが、このままでは歴戦のコロナ戦士も第2波の山は疲弊して乗り越えられなく、第2次コロナ戦争は勝てないかと思われますが、いかがでしょうか?