コロナ戦争勝利法(呼吸器内科専門医より)

半生を呼吸器内科医として歩んだ元大学病院長が、大敵コロナ鎮圧の才略を追います

34 飛沫感染対策はマスクが有効

 今、私はマスクフェチであります。看護師さんから頂いた「ワインが飲めるチャック付マスク」「ハート型手作りマスク」「友人Drから贈られたダチョウの卵液マスク」「銅繊維製マスク」等、私の宝物です。
 
 さて、夏になり電車内でマスクを外している人を見かけるようになりましたが、マイクロ飛沫のウイルスは5メートル飛びますから危険です。
 
 かつてパリ大学留学時代、喘息の吸入薬の開発に携わり、口から吸入したお薬が、木の枝のような気管支の先にある肺に到達するには、山あり谷ありですから、マイクロ粒子化した薬を強く吸入することが肺に一番到達し易いことが解りました。
 
 その後、内服薬に変わり、カプセル型吸入薬が開発され世界中の喘息患者さんが沢山助かっておりますが、新型コロナウイルスはマイクロ粒子ですから、マスクがないと、吸入薬のように肺に到達して、肺炎を起こしてしまうのです。
 
 ワクチンがない今日、マスクが一番の予防薬と思われます。昭和初期、信州松本松岡医院の診察室は、冬になると看護師さんがよくガーゼマスクをガスで沸騰させ、滅菌していました。
 
 私はお小遣い欲しさにガーゼマスク作りの手伝いをしたのが走馬燈のように思い出されます。