コロナ戦争勝利法(呼吸器内科専門医より)

半生を呼吸器内科医として歩んだ元大学病院長が、大敵コロナ鎮圧の才略を追います

42 悩むコロナ戦士(医療従事者たち)①

 6月2日の公表では、医療関係の感染者数が1590名を占め、そのうち約6割が看護職(看護師、看護助手)で占めていました。


 看護職は、患者さんと受診から退院まで多くの過程で接触するため、感染者が増えているとの懸念に加え、本邦では看護教育において、感染症科、呼吸器内科における感染対策の教育がしっかりされていないと思います。

 

 ある看護職の方によると、いままで感染症患者さんの対応にあたったことがなく、最初は防護服の使い方も知らなかったそうです。重症の呼吸器内科の患者さんは、どんどん粘稠痰が出ますから、こまめに体位を変えたり、痰の吸引をしたりと患者さんに接触することが多く、大変な仕事です。そのうえ、自分を守るための防護服とN95のマスクで息苦しく、動きづらいのです。


 看護職の方々は全て、コロナ戦士としての恐怖を使命感で支えながら、心身ともに過酷な状況で職務を全うしています。

 

 行政には200億かかったマスク支給も大事でありますが、コロナ戦士に対し、「防護具提供、危険手当, 保障等支援が必要」と思う今日この頃です。