コロナ戦争勝利法(呼吸器内科専門医より)

半生を呼吸器内科医として歩んだ元大学病院長が、大敵コロナ鎮圧の才略を追います

29 人工呼吸器と人工心肺装置(エクモ)の操作は24時間

 先日出張先にて、睡眠無呼吸症候群および禁煙外来が早く終了したゆえ、完全武装してコロナ患者さんを診察する予定でありましたが、教え子の医師が「先生は年齢ハイリスクですし、常勤でないゆえカルテ回診のみにしてください」と言われました。

 最初は「僕を煙たく年寄扱いしているな(笑)」と思いましたが、「老いたら子に従え」ゆえカルテ回診と、呼吸器集中治療室(RCU)を窓越しに見学のみとしました。

 

 窓越しに見る呼吸器集中治療室(RCU)内部はまるで戦場であり、知人の医療従事者の神々しい姿を拝見し、心を揺さぶる感動を覚えました。人工心肺装置(エクモ)のまわりにはナース2人、臨床工学士(SE)2人、器材を運ぶヘルパーさん1人、計5人が前線戦士そのものであります。

 説明してくれた教え子還暦司令官曰く「(私から)教えて頂いた呼吸管理技法はコロナ戦争では役に立たないです」と笑いながらおっしゃっていました。

 

 その時、僕は「老兵は去るのみ」の映画を思い出しましたが、「いや待て、僕に出来ることは何か?」、コロナ戦争に勝てる医療人を育成することが必要であり、その神々の処遇を改善させるよう、社会に訴えることと気がつきました。その育成した神々のコロナ戦士医療人に闘ってもらい、ぜひコロナ戦争に勝ちたいものです。

 

 老兵でもまだやることはありそうです(笑)